胡弓独奏 「狂い」
(2008年 吉井盛悟作曲)
「道成寺」に伝わる話。
清姫は毎年訪れていた山伏の安珍に惚れたが安珍は修行の身、色恋は許されず、言い寄る清姫を避けるため逢瀬を約束しそのまま逃げてしまった。逃げられたことを知った清姫は安珍に裏切られたと思い込み、大蛇となり、道成寺の鐘に隠れた安珍を、恨みの炎で鐘もろとも焼き殺してしまった。
この楽曲は清姫の安珍への愛が執念により愛憎へと変わり自らの様相までをもを変えてしまった彼女の心を曲にしたもの。
2008年、フラメンコ舞踊家 鍵田真由美の為に吉井盛悟によって作曲されました。
次曲、塩道長浜と共に悲恋の世界観を垣間見ます。